放っておくと大変！プチうつを徹底解説

「プチうつ」という言葉を聞いたことはありますか？

名前から、症状の軽いうつ病をイメージするかもしれませんが、実際そうではありません。うつ状態が短い時間に現れて、しばらくしたら落ち着いてくる状態が「プチうつ」と言われており、普段の生活で気づかないことが多く、放っておくとうつ状態が慢性的になり治療が難しくなります。

今回はそんな軽くみてはいけないプチうつについてご紹介していきます！

プチうつとはどんな状態？

出典：photoAC

 普通のうつ病は、うつの状態が１日中続き、２週間以上という長期間にわたって症状が継続します。辛い沈んだ気分や、喜びなどの自分の感情、興味の喪失など色々な症状が現れるうつ状態が、プチうつの場合1日のうちの「夕方の間だけ」、「一人でいる時間の間だけ」など一定の時間だけ現れます。無理をすれば仕事や家事をすることもできるので、うつとは気付きにくいのです。プチうつを放っておくと悪い状態がだんだんと長期化し、うつ病へと進行してしまいます。少しの違和感を放っておかず、早めの対応が必要となります。

プチうつの症状って？

 プチうつは以下の症状が現れることがあります。

・疲労感、倦怠感
・肩こり
・頭痛
・過食
・過眠

また、上記の症状に加えて

・気分の浮き沈みや感情の起伏が大きくなる

・突然涙があふれてくる

・自己嫌悪に陥って精神的に辛くなる

などの精神的な症状が現れてきます。精神的な症状は個人差がありますが、うつ病に比べて短期的に出て、しばらくしたら落ち着きます。プチうつは一般的なうつ病より過食や過眠になりやすい傾向です。過眠は1日10時間以上の睡眠を週3回以上とってしまう状態のこと。長時間睡眠で頭が働きづらくなり、抑うつ気分になる原因にもなります。手足が鉛のように重く感じる重度な倦怠感も、プチうつの特徴の一つです。

プチうつになる原因

 通常のうつ病と同様に「ストレスの蓄積」が原因です。

日常生活には至るところにストレスの原因が潜んでいます。

・家族の死

・人間関係の不和

・仕事や家庭で思うようにうまくいかない

・ペットの死

など様々なことが精神的負担に感じる要因になることがあります。

また、プチうつの原因はストレスだけではなく「不規則な生活習慣」も原因になることがあります。鉄分が不足すると貧血になるだけでなく、うつのような症状がでてくることが知られています。アミノ酸はうつ病に大きく関わってくる神経伝達物質のドーパミンやセロトニンの材料になるので、不足するとうつ病になる可能性がでてきます。その他にも、運動不足や肥満、糖尿病などの生活習慣などうつ病の発症リスクを上げる要因は様々です。

プチうつの対処法

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 プチうつの対処法としては主に「原因となるストレスを除去すること」です。

人間関係で疲れている時は、一人の時間を確保するようにする、十分な休養を取ることを意識することが大事です。そのほかのプチうつに対しての対処法を紹介します。

・運動

 適度な運動をすることでストレスを軽減させることができます。

スポーツをした後に気分がスッキリしたという経験はありませんか？運動をすることでストレスを軽減することがわかっています。また、適度な運動はうつ病の発症リスクでもある「肥満」や「生活習慣病」の予防にもつながり、体力向上にも役立ちます。運動習慣のない方はストレッチやウォーキングからはじめてみるといいでしょう。

・睡眠

睡眠の質はうつ病の発症リスクに大きく関係します。うつ病のほとんどの方は「睡眠障害」を併発して不眠が長期化すると、うつ病が悪化することが知られています。適切な睡眠時間は個人差がありますが、多すぎても少なすぎても✖️。出来るだけ同じ時間に寝て、同じ時間に起きるように意識しましょう。飲酒は睡眠の質を下げてしまうため、寝酒は避けるのがベストです。

・バランスの良い食事

・鉄分

・葉酸

・ビタミン類

・一部のアミノ酸

これらが不足するとうつ病のような症状が見られることが知られています。無理なダイエットや偏った食生活を続けると、身体に必要な栄養素が不足します。うつの発症を予防するために食生活の改善にも注目をしましょう。甘いものや脂っこいものは控え、野菜、肉、魚介類をバランスよく摂るようにすることが大事です。

つらいと感じたら医療機関へ！！

プチうつは、放っておくとうつ病、不眠などの精神疾患へ進行することがあります。できるだけ早期の治療が必要ですが、実際には自分で気付きにくいため知らずに症状が進行してしまう場合があります。

どうしようもなく深い悲しみが襲ってきたり、気分の落ち込みがあったり、夜眠れないなど普段とは違う症状がある場合には医療機関に受診してみるといいでしょう。

特に「夜寝つきが悪い」「途中で起きてしまう」などは不眠の可能性があります。不眠などの睡眠の治療をすることでプチうつが改善してくることが多いです。

普段から、規則正しい生活習慣を送ることでストレスに対して対策できますが「深く落ち込んでしまう」「なんでもないのに涙が出る」「不眠」「過眠」「過食」など悩んでいることがあれば医療機関を受診してみてください。